昨年の5月 四代2名は初めて三徳山大山英彦山の登拝行を仕えさせて頂きました
初めての登拝で手探りの中 精いっぱいの行をさせて頂き早や一年が経ちました
今年も同様に登拝を仕えようと予定をしておりましたがコロナウイルス感染拡大により状況を見守っていく中で、次期が決められないままとなっていました。また常に仕えております富士山立山白山の三山禅定も叶わぬこととなりました
今年の御嶽山夏山も麓のみの行と決まっておりました折、5月28日の慰霊大祭に於いて、三徳山大山英彦山の登拝に信徒同行しての登拝を仕えるようお告げを頂き、今年の夏山登拝に次ぐ登拝行となったのであります
一日目
四代2名を先達として10名にて教会を出発
もちろん夏山に続きマスクや消毒液、消毒マットなど感染予防策を講じての登拝です
鳥取道から三徳山を目指します
午前10時頃に三徳山の麓に到着致しました。本来であれば水行をしてから三徳山参拝をする予定でしたが、水行を仕えると時間がかかります。雨の予報でしたので三徳山の行場はただでさえ険しいのに雨天時は危険と判断してなるべく雨の前に行を仕えたく、水行は省略して三徳山へ
本堂の阿弥陀尊前にて祈祷・代参祈祷を捧げました
ご住職が対応下さり、来訪をねぎらって下さいました
三徳山は頂上に至るまで山中に様々な塔頭があったそうですが、今は遺跡のみにて投げ入れ堂は山腹にある一つの行場です
本尊は金剛蔵王大権現、愛染明王が投げ入れ堂内に祀られており、脇には不動堂があります
単独での登拝はできず(二名以上 事故発生時対応のため)靴も滑りやすいものは不可、輪袈裟を借りて参拝をする神聖なところです
連休前、GOTOキャンペーンの影響もあり、一般参拝の方も多くいる中を登拝していきます
杖は下で預けて両手を使ってよじ登っていく険しい参道です 1時間ほどで投げ入れ堂手前に到着 足場は悪いので手短に勤行をして下山致します
幸いに雨も降らずに無事に下山してくることが出来ました
本尊の蔵王尊は7体が投げ入れ堂内に祀られていましたが今は保存のために下の宝物殿に安置されていますのでそこを拝礼して三徳山参拝を無事に終えました
車内にて昼食を取りながら次は大山へ向かいます
麓の角盤山大山寺へ かつては治外法権の大きな権力を持った寺院でした 本尊の地蔵尊を拝礼して代参祈祷を捧げました
こちらも本尊や什物は宝物殿に納めてありますのでそちらを拝礼後、参道脇の温泉施設で入浴
夕刻に御来屋にある「りち宿」へ到着しました
2年前の田ノ原御神火に参拝してくれたリチャード 御来屋の空き家を買い取って宿として商売をしています 昨年9月には結婚をして日本の、鳥取の魅力を伝えてくれています
夕食は、霊神様からのご指名を受けた方が腕を振るって頂きました 当日を迎えるまで試作を重ねて材料もそろえて頂きました
暑いキッチンで作って下さったサバカレーは本当に美味しかったです 来年はもう少し簡単なメニューで負担を軽くしたいと反省しております
翌日の大山登拝の昼食のおにぎりも準備して一日目は無事に終了致しました
二日目
4時半に起床 朝ごはんや準備・片付けをして5時30分に出発
天候は曇り 少し雨が落ちています
6時前に南光河原駐車場へ すでに半分ほど車が留まっています
大山寺前から旧智明権現社であった大神山神社へ
神前にて祈祷・代参祈祷を捧げて脇の行者コースから登拝を開始致します
最初はなだらかな山道ですが元谷の川原を過ぎてからは夏山コースの尾根に取りつくために急斜面の階段道を登っていきます 昨日の三徳山参拝のダメージも少し気になるところです
尾根のコースに合流したあたりから雨が降ってきましたのでカッパを来て登っていきます 人出は少な目ですが道が急なためにだんだんと列も伸びて、教会始まって以来の3分歩いて3分休憩のペースで登拝していきました
8合目までいくと木道となり歩きやすいのですが、雨と強風で木道から落ちそうになるほどで、頂上も小屋は改修中で使えないので石室の行場へ向かいます 6月の開山祭では大神山神社神主が登拝して石室前の地蔵が池 梵字が池の神水やダイセンキャラボク、ヨモギなどの薬草を取って神薬として授与した、大山信仰の重要な行場です
参拝が終わって下山致します 登ってきた急な道を下りるので皆さんも足膝にこたえてきました ケガしないように時間をかけて元谷まで降りたところで昼食
14時前に無事に下山をして大山登拝を満行することができました
しかし登拝はここで終わりではありません 車で一路 九州は福岡県の英彦山に向かわねばなりません リチャードに、明日は大山を下りてから英彦山へ行くと話したら「crazy」と率直な感想を頂きました
およそ6時間の道を走って九州へ 大山出発後は皆さん深い眠りに落ちておられて、きつい行をして頂いた事を感じました
SAで夕食を取りつつ午後9時頃に香春町のホテルへ到着
長い長い二日目が無事に終了致しました
三日目
晴天の中 6時30分にホテル出発
はじめに英彦山の天狗眷属である豊前坊の鎮まる高住神社へ
登拝の取りなしをお願いして英彦山神宮へ向かいます
正式な参道にある銅鳥居脇の駐車場から登拝をしていきます
600mほどのまっすぐな石段を登っていきます
両脇は最盛期に3000人が住んでいた英彦山の宿坊跡の石垣があります
3日目とて皆さん 石段の登りはじめからしんどそうでまさに満身創痍での登拝です
英彦山神宮・奉幣殿にて祈祷・代参祈祷を捧げてのち登拝開始 まっすぐ中宮中岳を目指します 英彦山は北岳・中岳・南岳と三つの頂があり英彦山三所権現とも言われております
去年は高住神社から北岳へ登ったので中宮道は初めてですが、直登するのでのっけから急な石段で、皆ひいひい言いながら登っていきます
御守護により天候は風もあり曇り空でしたので、暑くもなく絶好の条件で登拝をしていきました
中宮中岳に到着 祈願を捧げておりましたら豊前坊の御降臨があり、予定の変更と御座の場所の変更の御指図がありました
というのも、当初はすこし厳しめの登拝コースを予定しておりましたが皆さんの様子ではとても無理だろうから先達なりに思案していました。そんな折にお告げを頂き、ありがたく御心に沿って進めて参る事となりました
中岳から南岳へ参拝 元気な女性5人組と会話がはずみました
旦那さんはほっといて毎週山へ入って人生を満喫されていました
南岳から中岳へ戻ります ここは片道10分程度なのですが次は北岳へ30分かけて参り、そこで御座行をしてまた中岳へ30分かけて戻らねばなりません
北岳の行場で祈願を始めましたが10名ほどの登山客の団体もいて休憩されていました
騒がしい中の御座となり、この時のために3日間頑張ってきたのになあと、少し残念な思いで最初に行者様が降りてこられました
これから権現様をお迎えすると言われたその時 登山客一行は休憩を終えて出立されました 静寂が訪れた中で英彦山大権現様はじめ諸神・霊神様の受け引きを頂くことが出来たのは、我々の登拝が神様のお心のうちに仕えられた証と感激致しました
14時前に祈祷を終えて手短に昼食を済ませて下山
来た道を下りるのですが、急な登りは急な下りとなって足腰に堪えます 皆さまの最後の頑張りで怪我なく無事に銅鳥居まで帰ってくることが出来ました
一路 新門司のフェリー乗り場を目指し、船内で10日ぶりのお酒を頂いて楽しい直会が出来ました
4日目
大阪から教会に無事に帰着
これを以って2度目の三徳山大山英彦山の登拝が満行出来ました
代参を捧げて下さった方、家や滋賀から案じて下さった方の後押しも得て満行出来た事を感謝申し上げます
去年 四代2名で参った時とはやはり受け引きが違うなあと実感致しました やはり講を整えて唱歌を唱えて登り天下国家を祈って徳を積む姿は、大いに神様の目にとまりやすいのだと思います 来年以降も心ある方の登拝を神様はお待ちして下さいます 新たな目標が出来たと思って日々お過ごしください 合掌